勝手に D&D 祭2

そんなわけで今日は PC ゲーム編。
と言っても、恐ろしい事に UltimaWizardryRogue も「コンピューターで D&D ができるようにする」ために開発されたという程の関係(らしい)ので、切り分けは難しいですね。昨今のデザイナーには「D&D には CRPG に無い斬新なアイデアは無い」と言い切る人もいるらしいので、そのあたりの境界も難しい。
(でも、RPG のメインストリームがファンタジー、という点に如実にその大きな影響が見て取れますよね? 世界で最初の TRPG がトラベラーだったら、RPG のメインストリームはファンタジーでは無く SF だったかもしれないですよ?)


……えー、そんなわけで今回は D&D のシステムをベースに……って、何ですかこの大量の洋ゲーは(汗) えーと、海の向こうでは D&D はビッグタイトルなのですが、英語が苦手な私が翻訳しながら記事を書いていると一気に 1 ヶ月経過するのでここもザックリ割愛し、日本語版が出ている幾つかのタイトルに絞っていきたいと思います。


まずは、多分最も知名度が高いのではないかと思われる『バルダーズ・ゲート』から。
AD&D のシステムで、日本では SEGA からリリースされています。完成度も高く、プレイ動画もあります。
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『アイスウインドデイル』もまた AD&D ベースのゲームで、続編の『アイスウインドデイル2』が 3 版ベースのゲーム。『プール・オブ・レディアンス』も D&D 3 版ベースのゲームだそうですが……TRPG 版の再現度やらゲーム性やら、色々と残念な出来上がりの模様。『ザ・テンプル・オブ・エレメンタル・エヴィル』は D&D 3 版ベースのゲームで……TRPG のルールの再現度は高いみたいですがあまりいい話も聞かないタイトル。トホホ。


気を取り直して『ネバー・ウインター・ナイツ』
これも D&D 3 版ベースのゲームなのですが……DM モードにより自作シナリオベースのセッションを開催できるという点からか、「最も TRPG に近い CRPG」と言われているそうで、私も興味があるタイトルではあるのです。もっとも、社会人暇なしだし(苦笑)、最新タイトル『ネバー・ウインター・ナイツ2』は未だ日本語化されておらず……あれ? やっぱりトホホな展開?? 時間が無いと言えばネトゲですが、D&D にも『DUNGEONS&DRAGONS ONLINE』という MMO があります。……残念ながらあんまりにぎわっていないようです orz


色々な文章をバッサバッサと切っていったら何だか残念な話ばかりになってしまいました。


しかし『バルダーズ・ゲート』はいい出来だったのに、何故昨今のタイトルはイマイチな評価が多いのでしょうか?
卓ゲ者の贔屓目から言わせてもらえれば、卓ゲのプレイ感を無理矢理コンシューマーに詰め込もうとした結果、逆にゲーム性を損なってしまっている気がするのです。バランスが取れるようになるまでには時間がかかるのです。AD&D のシステムを咀嚼して『バルダーズ・ゲート』に至るまでには 20 年近い歳月が費やされたのですよ? それと比べれば D&D 3 版は 2000 年の発売ですから、展開が早過ぎてこなれるまでの時間的猶予が少なく、試験的な要素が多く残ったタイトルや、エンジン部の開発だけにパワーを持って行かれてしまったタイトルが多かったのでは無いでしょうか?


「ゲーム性を損なって何やってるんだ?」確かにその通りかもしれません。しかし、そこで妥協できなくなってしまう事、卓ゲのプレイ感をゲームに反映させたいと願ってしまう事、これは卓ゲの面白さの罪であり、卓ゲ由来のゲームにとって避けられない呪縛なのではないでしょうか?*1

*1:ふぅ、無理矢理まとまった(汗