ブーメラン警報

ブーメランの異名を持つ菅氏の事です、半年後ぐらいに……まあ、愚痴は止めておきましょう。


正直停止は無いと思ってました。経済に与える影響が大きく、不況による死者は……ここ数年の実績で言えば年間自殺者3万人超、内訳的には最も自殺者数が増えた年が98年のもので、その年は不況が主な原因で8千人増えて3万に乗った、という事ですから、ざっくり半分、1.5万人は不況に殺されているような感じではないでしょうか? 「不況を許容しろ」というのは一方で経済的弱者に死ねと言うようなもので、確定値であるだけになかなかそこには踏み込めないかなぁ? と予想していました。


が、まあ、言っちゃいましたね。代替エネルギーとか考えてなさそうですねぇ。
……そんなわけで、大惨事を避けるために代替エネルギー源について無い知恵を絞りましょう。私はエネルギーは完全に専門外です(ただのシステム屋さんです)が……ぶっちゃけ解雇されたら困るし、体力は無いけど小賢しさには定評があるので、こういう時には「こんなんどうでしょう?」って言うだけ言うのが筋ですよね?(ぇ

風力推しです

最大のポイントは「建設期間の短さ」です。どうやら他の発電設備に比べて短いらしいんですね。大規模なものでも1〜2年程度でできるようです。ともかく目先の電力が欲しい現状からすると、最も評価するべきポイントでは無いでしょうか?
発電量は1施設あたりでは10万kWあるのかないのかと、心もとありませんが、数を設置すればカバーできます。同時に、数によって発電のばらつきも押さえ込み易いようですね。
最大のネックは発電機の殆どが輸入である事、と踏んでます。国内に量産ラインを築かないと、設置、維持、運用に支障をきたしてしまいますね。


洋上風力発電は実証段階なので保留します。面積的には陸地より海の方が広い日本としては何とか活かしたいところですが、試作品をいきなり穴埋めのメインで使うのはリスクが大きく、少なくとも陸地での実績が分かっており、それが採れるのであれば避けるべきでしょう。

火力系を推さない理由

最大のポイントは CO2 です。温暖化の原因、としては疑問を呈する説もありますが、その真偽は科学的に議論してもらう必要があると思っています、が、しかし、国際社会が一致団結して「CO2 は危険なので削減しましょう」と言っている中「復興のためたくさん排出します」はありえません。「復興のため」が許されるのに新興国の「勃興のため」が許されないというのは理屈が通りません。
もしもそんな前例を作ってしまえば今後、CO2 削減の議論はまずまとまらないでしょう。国際協力の枠組は崩壊するでしょうし、そしてもし、今の定説通り CO2 が温暖化と、そして多くの自然災害の原因だったりすると、日本のエゴが国際協調を乱し世界に災厄を導いた、という事になるでしょう。これは酷いシナリオです。
当面のつなぎとしては必要になるでしょうが、そう長く使っていられるものではないと考えるべきです。

地熱はロマン

「エネルギー戦略」って言葉がありますよね? 私は思うのです。なんで「戦略」なのに選択されたのは原子力だったんだろう? と。
石油にしても原子力にしても、資源由来のエネルギーです。核燃料サイクルが完成すれば〜というのは上級職では〜というのと同じ妄想なので、実現の目処が立つまでとりあえず置いておくとして、当面は有限資源を元にしたエネルギーであると考えます。……そうであるならば、それを選択する事で日本に優位性が生じないじゃないですか。
戦略は何が自分たちに最も有利かを考える作業ですよね? だったら、豊富な地下熱という資源をエネルギーに出来ないかと考えるのが素直だ、と私は思うのです。なので、地熱はロマンです。


発電量の安定という点でも優秀なのですが、現時点では立地と技術的要件から採用は難しいですね。国立公園をつぶせば割と発電できるようですが、森は作るのに数十年、数百年とかかりますし、水資源の枯渇というカードも見えてますからねぇ。
高温岩体発電という割と国内どこでも発電できそうな技術が実証実験中とかで、それが成功すればあるいは2020年以降ぐらいから主力をはれるようになるかもしれませんね。

スマートグリッドを推さない理由

太陽光とも関連しますが、スマートグリッドは時期尚早と考えます。フェイズ的には実証段階ですよね?
ピンチに陥り試作品を実戦投入するのがヒーローフラグなのはアニメだけです。現実には9割9分負けフラグです。……ただし、日本においては驚異のクリティカル率があるような気もしますが、技術者の神業発動に期待したプランをマネージメント層が採るのはいただけないので却下します。10年後に期待ですね。

太陽光を推さない理由

グリッドを保留にしたのもありますし、夜間の電力が、とうのもありますが……家屋設置型の太陽光発電、あれは「実は怠惰な」日本人には向かないんじゃないかと考えています。


ここでちょっと質問をしてみましょう。東電圏内の方で3月節電していた方、電気代は何割減でしたか? ちなみにうちは2.5割超減でしたが、会社の人に聞く限り1割減ぐらいがいいところのようです。
で、これが何の関係があるかと言うとですね、太陽光パネルが自宅にある、ということはその発電設備を自分でメンテナンスしないといけない、つまり、どれだけ電気に対して意識を向けられるか? という話なんですね。


「いや太陽光はメンテナンスフリーだよ」という人も多いかと思います。昔は私も「メーカー保証が長いって事はそうなんだろう」と理解していたのですが、どうやらそうでも無いようなのですソーラー・パネルだって故障や不具合が起こります! (1/2) | 太陽生活ドットコム
きちんと発電量を把握し、必要があればメーカーと折衝し修理する、というのはきちんと管理する主体者がいないと成り立ちません。個人資産であれば月単位で発電量をチェックするだけでもいいでしょうが、それが産業の根幹に関わる発電設備だとすると、さすがに週単位ぐらいのチェックをしてもらわないと設置数の半分以上が遊んでいる状態とかすぐになりそうです。


これに対応するためにレンタル方式、つまり屋根を貸すだけにして設備は電力会社のもの、とする案もあります。この場合保守点検は電力会社の仕事となり設備の無駄は減らせるでしょうが、そうすると全国津々浦々に作業員が必要になり、バカみたいに割高な電力となってしまうでしょう。
太陽光をメインに据えて考えるのであれば、それは大型の太陽光発電施設を作る方が現実的であるように思います。


しかし個人的には「発電拠点をばらせる」という特性は他には無いので、今の方式でそのまま伸ばし、スマートグリッドの完成と併せて、10年後の補助電力、安全機構を目指すのがいいかなぁ、と考えています。


だいたいこんなところでしょうか?