ハッカープレイ

いや~税金払えないんで (#1636021) | 副業で得た収入、申告してますか? | スラド
これを読んでいて思ったのだけど、真面目な話、未来のハッカーはリアルなクレジットをあまり動かさず、できる限りヴァーチャルなクレジットで決済するかもしれない。ハッカーグループが立ち上げた「決済」に使える MMO が数種類稼働しており、情報のやり取りだけならバーチャルなクレジットで処理、どうしても「現金化」が必要な場合に RMT を通じてリアルなクレジットを入手できるようになっている、とか。


コーポレートの後ろ盾がないフリーランスハッカーは、追跡される可能性が高い信販会社を通じたクレジット決済はまず絶対に取らないだろう。電子マネーも発行機関の裏側にはコーポレートが居るわけで、これも選択肢にない。
接触型の IC カードに至っては情報ダダ漏れなので、そもそも持ち歩く事自体がリスクになる。個人が特定できなくてもある「ID」の移動経路に着目すれば駒としての人間の動線の把握は可能で、同時に移動する ID を結びつけて調べて行けば、もっとも脆弱なところから個人情報へとリーチされる。
一緒に移動する事の多い「ID」はある個人をあるグループへと紐付け、集団としてマークされるようにもなる。


一方でネットワーク上での行動はもちろんハッカーグループの把握するところになる。真にフリーランスである事は難しい。いくつかのグループとコネクションを持っているのではないか?
コーポレートの依頼などで最後の決済に使われるのは「現金」それもコインだろうか。紙幣の ID はおそらく足が付くので嫌われるし、それはコインでも同じかもしれない。あるいは「現物」。換金性の高いドラッグやガジェットが好んで選ばれるかもしれない。


行動追跡をするためのデータが膨大になり、処理できないのではないか? という疑問はあるかもしれないが、逐次監視する必要はなく、単に蓄えておけばいいだけで、今でもテラバイトのデータは普通に扱えるのだから、元データは……たとえば毎秒での「ID」の「位置情報」を保存しておくだけであれば、それこそ動画ファイル数本分程度の規模だろう。これをプログラム処理で後から処理すればいい。
また、ハッカーは膨大なデータを自分で持っておく必要はない。自社の製品を使っているユーザーのマーケティングのためにコーポレートは積極的にデータを整備するだろし、当局も防犯という名目で積極的にデータを蓄積するだろう。


そういえば今でもシールぐらいの大きさ、厚さの、無線の IC タグがある。未来では、衣類や小物にアクティブなタグが付いたままで歩き回るようになり、個人の行動パターンなど簡単に分かる世界になっているだろう。個人を特定する一瞬、ひとつの ID さえあれば、後は芋蔓式にその個人の輪郭が浮かび上がって行く、という寸法だ。
割とリアルな話だが、ゲーム的には情報収集においてハッカーが万能過ぎて魔法以上に危険w


そう考えると、真のハッカーは「透明人間」にはならない気がする。何の ID もまき散らさない人間は、間違いなく怪しまれ、マークされる。
ダミーの人格としてそれらしく ID をまき散らし、生活を送り、監視の隙間を突いて「本業」に勤しむ。絵的に地味な姿こそ、「らしい」ハッカーなのかもしれないw